当教室で大切にしている心がけの中で、一番大切にしていると言っても過言ではない「敬う」と「感謝の心」についてお話をしたいと思います。
習い事「日本舞踊」と言えば、多くの親御さんが「着物」「日本の文化」「伝統芸能」というワードをイメージされ、「礼儀作法が身につくんじゃないかしら?」と思われるように、礼儀作法などはとても大切にされています。その礼儀作法の中心にあるのがこの「敬う」「感謝の心」になります。これらを視覚化したものを「礼儀作法」という考えのもと、当教室ではお子様はじめ、会員の皆様にお話をさせていただいております。
では、一体どの様なことからはじめ、お稽古に取り入れているのか?についてお話したいとおもいます。
一、「挨拶をする」
当然のことかもしれませんが、お子様にとって自分から挨拶をするというのは大人が思っている以上に勇気がいる事だと思います。皆様も、初対面の方に自分から声をかけるのは勇気がいる事でもありますよね。だからこそ、人を大切にする上で、自分から挨拶をする習慣を身につけることは必要不可欠な事だと思います。
一、「返事」「ありがとう」「ごめんなさい」を言う
これもご家庭、学校などでも当たり前のように言われることかもしれませんが、実行できるのはなかなか難しいこと。かく言う私自身も私の子供達も自然と「返事」「ありがとう」「ごめんなさい」が言えるかというと難しいところでもあります。でも、この言葉が必要な時って必ず自分以外の誰かが、私たちのために何かをしてくれたり、叱ってくれたときなんです。他の人が自分のために何かをしてくれるなんて、「あたりまえ」ではなく、本当はとても「有り難いこと」なんです。だからこそ、まずはご家族など身近な人たちにこの「返事」「ありがとう」「ごめんなさい」をする練習をしていただくようお話をしております。
一、「相手のこと」「何かを大切にする」
当教室では、これらのことをまずはじめにご家庭はじめ、教室などの身近なところから練習していただくようお話をしております。
長文の割に皆様もご存知なあたりまえのことばかりを書いて申し訳ありませんが、人は一人では生きていけません。いつも誰かが支えてくれたりしなきゃ生きられない生き物なんです。お稽古に通われるお子さんも会員様も、家族の協力ご支援、理解がなくてはそもそも日本舞踊を学ぶことも、楽しむことも出来ないのです。舞台に立つことを考えたらそれは大変な数の方々に支えていただき、ご尽力いただいた上に私たちは舞台に立たせていただくことができるのです。だからこそ家族をはじめ、「人」や「もの」に対しても大切にする、敬うという事は必要不可欠なのです。幸いにも日本舞踊の教室では、様々な年齢層の方とご一緒させていただける機会が多くあります。そんな中で、人を敬い、感謝の心を大切にする事をお子さん達と話しともに学ぶことを大切にしております。
「親しき仲にも礼儀あり」
と言いますが、「親しいからこそ」「礼儀」が必要になり、お稽古で練習した所作にこれらの「敬う心」「感謝の心」が合わさり心のこもった美しい
「礼儀作法」
を身につけ、いずれは「人」や「もの」に対しても、それらが自然と出来るようにっていただけるよう、微力ではございますが精一杯お稽古をさせていただいております。